超音波検査(エコー検査)は、肝臓・胆道・膵臓・腎臓といったお腹の中の臓器全般から、心臓や血管・乳腺・甲状腺など、肺や気体のある部分と骨の奥以外の検査が可能です。
超音波検査(エコー検査)は、X線やCTのように放射線の被曝もなく、とても安全で繰り返し検査ができること、さらにMRIのように大がかりで高価な装置も必要とせずに高い精度で画像診断ができるため、人間ドックでは必須の検査項目になっています。
人間ドックで行う超音波検査(エコー検査)は肝臓や胆嚢、すい臓、腎臓、脾臓などの腹部エコーがメインとなっていますが、最近は乳がん検査や頸動脈の検査、心エコー検査も実施されています(腹部以外はオプション設定となっているケースが多いようです)。
○腹部の超音波検査(腹部エコー)腹部エコー(腹部超音波検査)は、肝臓や胆嚢、膵臓、腎臓、脾臓などのいわゆる上腹部臓器や消化管、そして膀胱、前立腺、子宮、卵巣などの下腹部臓器の検査も行えます。ただし、肺や消化管などの気体がある部分や、骨は超音波を通しにくいことから、このような部分は苦手となります。
腹部エコーでわかる病気
腹部への超音波検査によって発見が可能になる病気として、以下のものが挙げられます。
・肝硬変
・脂肪肝
・胆石
・腎結石
・がん etc・・・
○乳腺(乳腺エコー)の超音波検査「乳腺エコー」とは、乳腺用の超音波診断装置を使用して乳房にあるしこりが良性か悪性かを調べたり、触知されない乳がんを発見することができる検査で、主に外科・婦人科・乳腺外科などで行われています。乳腺に超音波をあて、その反射波によって腫瘍が画像化され、その形状やエコー像によって診断します。乳腺エコーによって、良性の乳腺症や腫瘍、早期の乳がんも発見することが可能です。
若年者の乳がん発見に最適
近年、若年者の乳がんの発症が増加しています。若年者の乳腺は発達しているため、乳腺超音波検査はマンモグラフィー(乳房X線撮影)に比べて正確に検査できると近年いわれはじめてきました。乳腺超音波検査は痛みもなく、X線検査のような被爆の危険はありません。妊娠中の女性でも安心して検査を受けることができるのは大きなメリットだと言えるでしょう。
乳腺エコーでわかる病気
乳腺への超音波検査によって、さまざまな病気を発見することができます。主に発見できるものとしては以下の病気が挙げられます。
・乳がん
・乳腺症
・良性腫瘍 etc・・・
○血管の超音波検査(頸動脈エコー)頸動脈エコー(頸動脈超音波検査)とは、超音波によって血管内腔の形状や血管内膜面および血管壁の状態を観察できる検査です。近年、脳梗塞や一過性脳虚血発作の原因として挙げられている頸部血管の動脈硬化も、頸動脈への超音波検査によって早期発見が可能です。
動脈硬化とは、さまざまな原因によって動脈がもろくなったり、アテローム性の病変によって内径が狭くなったりした状態が動脈硬化です。動脈硬化は生活習慣病やメタボリックシンドロームによっても引き起こされるとされています。近年のメタボリックシンドロームや生活習慣病患者の増加から、今後手軽にできる頸動脈エコーの需要は増えていくことが予想されます。
頸動脈への超音波検査は、以下疾患に対して有効とされています。
・生活習慣病
・メタボリックシンドローム
・動脈硬化
・動脈瘤
・動脈炎
・脳梗塞
・心筋梗塞
・狭心症 etc・・・
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